The Prince Of Jiiya −奴こそが柱−
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※元ネタはTwitter上で回った「映画のタイトルにおじいちゃんをつけると感動物」タグ。
※身内ネタお許しください(土下座)
会場にどよめきが走る。
「あれは……!? まさか!」
「そう……あれこそが彼を青学の柱と言わしめる技。よく見ておくといいよ、赤也」
滅多に見られないから――そう続け、幸村部長は柔らかに微笑んだ。
幸村部長と真田副部長、柳先輩の視線は眼下のコートへ向けられている。
うちの三強が、揃って。
中でも副部長の横顔はどこか懐かしむような、だけど確固とした敵意のような、そんな複雑なものだった。
(うちの先輩らにこんな顔させる……あれが、あの……)
生唾を飲み、俺もコートを見下ろす。
「あれが……青学の柱……」
半円を描く足、一切ブレない軸足。そこから微動だにしない立ち姿。吸い込まれるように引き寄せられる相手方の決め球。
さっきまで確かに優勢と見られていた相手方は、スマッシュもドロップショットも通常のラリーでさえまともに打たせてもらえていない。
握り締めた右手に汗が滲む。
まばたきさえする暇が無い。丸井先輩の妙技や仁王先輩のイリュージョンにも引けを取らない技だ。
こんなの反則だろ、思わず呟いた俺の肩にぽんと手が乗せられた。柳先輩だった。
反則ではなく技術だと冷静に返すこの人の見えているのかいないのかわからない目も、まだしっかりとコートに落ちたまま。
「見ておけ、赤也。あれがじいやゾーン。そしてあれが、青学のじいやだ――」
副部長が低く呟く。
全国でも実力が抜きん出ているうちのレギュラーの中の、さらに頂点に立つ三人が、揃って評価する選手。
化け物に認められた化け物。
いや、化け物のほうがまだ可愛いかもしれない――会場中の空気を引き込む人物を、恐ろしいものを見るように視界へ入れた。
「……青学の、じいや……」
彼を取り囲むように渦巻くオーラを睨みつける。
「……面白ぇじゃん。俺が、潰してやる――」
舌舐めずりをした。
幸村部長は苦笑し、副部長はため息、柳先輩は小さく笑う。
アンタらを倒すのはその後だ・とは言わずにおいた。
まずは、化け物三人が揃って認めるあの男からだ。
「俺の踏み台になってもらいますよ、じいやサン」
高く響くじいやサンの勝利を告げる審判のコール。
勝利に沸く青学のやつらに背を向け、立てかけていたラケバを背負う。
一歩踏み出した時、背中に視線を感じた。
振り返れば、ベンチからこっちを見上げる人物と視線が交差する。
「首洗って待っててくださいよ! じいやサン!」
「若者は血気盛んでございますね。……望むところですよ、立海の二年生エースさん」
不敵に、老獪に微笑む彼へ中指を立て、舌を出す。挑発と宣戦布告のつもりだったけれど、それが届いていたかは知らない。わからない。
祝勝ムードの青学側の隣では、敗北を噛み締める奴らの姿があった。
試合を終えたばかりのコートには、今し方じいやサンと対戦していた奴が四つん這いで項垂れている。
名前は確か……館林。あいつも全国区だって、試合前柳先輩が言っていた気がする。
(ま、いっか。弱ぇやつに構ってるヒマないし)
切り替えて三秒で敗者のことなど頭から抜けた。
いつの間にか歩き出していた三強の背を追う。
幸村部長が羽織るジャージが風に靡く。
まだまだ、まだ、遠い。
この大きな背中の向こう側へ行きたい。行くために。そのためにも――。
目の当たりにしたばかりの四人目の化け物の姿を、その名を、決して忘れないように何度も脳内でリプレイさせる。
青学のじいや。
俺の、倒すべき強敵の名前を。
すみませんすみませんすみません(深々)完全身内向けおふざけネタです(ふざけるのも本気)
じいやクラスタ化している珪ちゃんから「私起きるまでにテニスのじいや様SS書いてくれるんでしょ^^?」 とのフリを頂き、やったるわぁ!とノリでやっちゃいました。す……っごく楽しかった(笑)
資料等何も確認せず書いたので、たぶん幸村達の台詞がごっちゃになっているかと思います。違うんだ、今回大事なのは 彼らではなくじいやサンだったんだ…もう早く赤也に「青学のじいや…」と言わせたくて仕方なかったのです楽しかった(二回目)